イギリス

「イギリスとは関係があるんですよ」とブラウン神父は答えた。「わたしの出身国でしてね。しかも、その国で何よりもおかしな点は、たとえ自分がその国を愛していて、その国民のひとりであってさえも、さっぱりその正体がつかめないということなのです」
G・K・チェスタトン『ブラウン神父の醜聞』(ISBN:9784488110055

 一杯のおいしい紅茶よりも家庭的で、平凡で、イギリスらしいものが、ほかにあるだろうか? もちろん、逆の質問を試みることもできる。茶はインドや中国で栽培される植物からつくられ、しばしばカリブ海地域の砂糖で甘みを加えることを考えれば、一杯の紅茶ほどイギリスらしくないものがほかにあるだろうか、と。
ニール・マクレガー『100のモノが語る世界の歴史〈3〉近代への道』(ISBN:9784480015532

 結った髪を片手でほどくのは、結婚して習得した技術のひとつである。
 いま、全英みつあみほどき選手権があったら、優勝できると思う。
青木祐子『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 宝石箱のひみつの鍵』(ISBN:9784086016483