気分のため

「ヒトが歯磨きをするのは歯磨き粉を味わうためである」。
と、いうご意見を、この前……いつか……本で読んだんですけど、すでに出典がわからない。わからなくなってから、歯磨きのたび、というほどでもないけど、週に何度か思い出しては、いったいどの本にどういう文脈で書かれてたんだろう……とふしぎに思ってたんですけど、別の本で似たような話が出てた。
チャールズ・デュヒッグ『習慣の力』(ISBN:9784150505424)。20世紀初頭のアメリカで、歯磨きの習慣がない人々に歯磨き粉(粉じゃないので、正確には練り歯磨きとでも呼ぶのか)を売りつけるにはどうすればいいか、という。で、歯磨きしたぞ!っていう気分を盛り上げるためには、ぴりぴりした刺激をつけるのが有効だった……というわけで、あの、ミント系刺激は、歯をきれいにするための成分としては、まったく必要ない! けど、あれがないと売れないのでつけている、らしい。いまでも。一世紀経っても。日本でも。
知らなかった……。