未来年表

新城カズマサマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)』で、彼らのやってる〈プロジェクト〉の一例として、「精密な未来年表をつくる」っていうのがあるんですけど、ちょっと自分でもやってみたくなった。
人類はいつ滅亡するかなあ。
…………いや、オチを先に考えてるだけであって、なにも人類の滅亡を願っているわけではない。滅亡しない、というオチはないと思うが。
人口の増加というのは、ほぼ科学技術の発達に伴っているんだと思うんだけど――文化とか宗教とか、思想とか社会制度とかはあんまり影響してなくて、どのくらい効率よく食い扶持を稼げるかっていう生産力によっていて、養える範囲内最大に人口は増加する、っていう、考え方を、してるんですが(いまのところ)、しかし、それにしちゃあ先進国で出生率が低下してるのはどういうことなの、と。考え方自体が間違いなのか。それとも――ここで「いきどまり」なのか。
生物としては、殖えるのと、長く生きるの、どっちを優先してるのか。それとも進化すること自体が目的なのか。いや、そのどれにしろ、最適な道を選べるほどお利口じゃないのか。
世界の終わりについては前に書きました。世界の終わりというよりは、世界の終わりを人々はどう妄想するのかっていう話。
サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)』での、高校生の彼らの予想はこんなの。

……きっと数十年以内に、ぼくらの住む世界は、主権国家の体裁をととのえていられる少数の先進地域と、人権を売買して先進地域のための傭兵供給源に堕する大半の地域に分かれるだろう。そして人類は、決して銀河系いっぱいに広まったりはしないだろう。ぼくらは曲解と誤謬の沼の中で静かに窒息していくだろう。『未来』という輝かしくも安っぽい鍍金は、国際貿易の退潮と共に、どこかへ……ぼくらとは無関係の深くて暗い底のほうへ、流れ落ちてしまうことだろう。

具体的なとこはわからないけど、先細り感は、わかる。