世界の教会

世界の教会』。
「せかいのきょうかい」っていうと、「世界の境界」って字をあてたくなるな、ってのはともかく。
タイトル通り、世界の教会の写真を集めた本。どうせなら日本のも何件かまぜこんでくれればいいのにな、って思った。あと、オーストラリアあたりも、なかったかな……?
なんか、絵みたい、っていうのがけっこうあった。なじみがない、現実感のない風景。概説は巻末に4ページあるけど、個々の教会についての解説はないので、地に足がつかないまま。
スケールがわからないのもかなり。絵みたい、って思ったものは、大きさもやっぱりぴんとこない。人とか車とか、比較対象が写ってないと、かなりわからない。家は写ってても、その家の大きさ自体がまたわかんなかったりする。たまに、人が写っててさえ、なんだかよくわかんなかったり。
まあ、……いろいろです。同じ国でも、いろいろだ。
でも、ギリシャはおおむね、なんか、可愛い感じ。可愛いんだけど……なんかちょっとこわい。小さいものが可愛いのはいいんだけど、ある程度大きさがあるもので、可愛いのって、どうも私は苦手っぽい。大きさだけの問題でもなくて……、「かっこいい」は、スベると「ダサい」になるだけだけど、「可愛い」って、はずすと、「不気味」とか「グロテスク」とかになるような気がする。はずさなくても、「可愛い」と共存して「不気味」だったりとか。「可愛いもの」はそれでなお平然としている、っていう、こわさが、なんとなく、ある。「綺麗」や「美しい」にもこわさはあるけども。
トルコとエチオピアがなんとなく気になる。
あと、ゴシック建築の、明らかに何かいろいろ過剰な感じは好き。装飾とか形状が好みだっていうのではなくて、その「やりすぎ感」が好き。……これはこれでこわいんだけれど。
メキシコはなかなかカラフルでデコラティブなんだけど、ロシアも意外とカラフルでデコラティブなのがあったりする……。
しかし、それぞれの現地の人々は、一目で教会だってわかるものなんだろうか、と、疑問に思う。こんなにいろいろで、わかるものなんだろうか。たぶん、日本の教会も、日本風なんだろう。いわゆる和風というのでは、もちろんなく、それでも他の国とは違うという意味で、日本風。……うーん、近所に教会って、あるか……?