無味無臭、有毒

酸素。

「つまり……酸素とは……危険なものだ。」

「危険? 毒ってこと?」

「まさしく。」

「そんなバカな。だっていつでも吸ってるんだろう?」

「いつも吸っていることと、毒であることは矛盾しない。」

 柊はさらりとして口調で言った。

「そして人間は……その成分のほとんどは、毒でできているのと同じだ。」

「他人とは、毒だ。」


いや、いわゆる「空気」について考えてたんだけど。
空気。
その場の大多数が、「この場の大多数が考えて・感じているだろう雰囲気」と考える雰囲気。
……雰囲気?
意見、じゃないだろうしなあ。
空気を読もうとした瞬間に発生する。
三人以上の人間が必要。三人でも少ないかな?


というか、わかんないのは、なんで「空気を読まない発言」が忌まれるのか、ってこと。……それがほんとうに忌まれているのかも、わからないんだけど。だって私はよく、空気読まない発言をしてますけど、べつに、へいきですよ? っていうのは、空気読んでないからか。