無神論の神様

「宗教の名のもとに行われる暴虐は数多いが、宗教のために行われる暴虐はほとんどない」
「宗教を同じくすれば、あるいは宗教がなければ、人が人を傷つけなくなるとでもいうのかね?」
「たかが宗教が違うくらいで人が隣人を傷つけるものかね?」
「人が隣人を傷つけるのは、隣人に恐怖するからだ」
「あるいは、隣人が自分よりいい生活をしているのが不満だからだ」
「宗教はそのための旗印にすぎぬ」
「それがあろうとなかろうと、人は人を傷つける」
「それがあろうとなかろうと、人は人を助ける」
「ただ、それが善きことか悪しきことかの指針を提示するだけだ」
「その指針が歪むこともあるだろう、なにしろ人が運営しているのだからな」
「どうただすかは、人が決めればいい」
「そもそも、無宗教無神論は違うぞ!」
「宗教のために争いが起こるから神を信じない、だと?」
「そう思ったとき、そこにはすでに神がいるのだ」
「人間の本性から目をそらさせる神がいるのだ」
「神を信じないなどと、そんなことがほんとうにできると思っているのかね?」


……とか、存在を否定されたうちの脳内神様がすねてわめいていますよ。
ま、無神論「的」だから。おちつけ。