母と電話で話す。

で、ボーナス出ないよ、と言ったら、「そんな会社、あぶないんじゃないの。はやく辞めてこっち帰ってらっしゃい」とかおっしゃるわけです。まあ、心配しているのはわかるのだが、心配しているということを盾にとってひとの勤務先をよく知りもせずに「そんな会社」呼ばわりはないだろう、と不快に感じ、この不快感を表明したものかどうかと考えたのだが、ほんとうに辞めてほしいわけではなくただ言いたいだけだという可能性もあり、その場合には言わせておけばそれで済むことであって、言わせるということを封じると「ほんとうに辞めてほしい」と考え始めるかもしれず、薮蛇になるかもしれない――が、ただ言いたいだけだというのはあんまりないような気もしていて、むしろ帰ってきてほしくないからそういうことを言うのかもしれない。じつは私は彼女の性格を未だにつかめていないのだが、彼女のほうもそれほど私の性格――というより考え方――をつかんでいないと思う。
会社が低空飛行であることは否定しない。が、低空なりに安定はしているので、きょうあしたいきなり潰れるという状況でもない。そうだな、だけど、いよいよ潰れそうだということになったらその前に逃げ出す――ということはしませんよ、潰れるところまで見届けたい。そこまでしたところで私自身がいきなり路頭に迷うということはないし、とりはぐれるだろう給料を考えても、好奇心のほうが強い。
というわけで――私がむっときたのは「『そんな会社』呼ばわり」の部分ではないわけだ、ほんとうは。


眠いのでおしまい。気が向いたらもうちょっと説明するかも。