何か、ある

ポイントはクマなんですよね(ブックマークの隠語ではない)。
一昨日のつづき。「お守り」の演出の話。
私はふつうの神社のお守り(布(?)袋のなかに紙が入ってるやつ)を持ち歩いたことがたぶんなくて、つまり親が持たせなかったのでしょう(たしかな記憶はないが)。とりあえず自分で買ったことはないです。受験のときなんかでも、お守りを持つっていう発想がぜんぜん浮かばなかった。馴染みが薄い。
けど、携帯電話のストラップ(某キャラクタ)がお守りっぽくは、ある。干支の可愛いマスコットみたいのだったら神社のお守りでも買ったことがあるかもしれない(やはり記憶はないが)。けど、可愛いといってもそのキャラクタだから意味があるのであって、美少女なら誰でもいいわけではない。逆にいえば、彼女を象徴するものなら彼女自身の顔でなくてもよい(彼女が誰かは秘密だ)。
なので、やっぱりキャラが立ってなくちゃなー、意味がなくっちゃなー、ということで、「物語」をくっつけるというのが有効なんじゃないかと思ったのでした。それだけでも軽いというか薄っぺらいので、表立って語られないお話というのも密かに流そうじゃないですか(それ密かじゃない)、と。
なんですけど、ここで、クマ、なのでした。
たまにこの日記に出てくるうちのクマ、ぬいぐるみのひとです(ひとじゃない)。
このひと(ひとじゃない)、キャラクタ立ってないです(山崎ぶたぶた氏(©矢崎存美)と違って)。生い立ちもないし、喋らないし、どんなひと(ひとじゃない)なのか私は知らない。ただ可愛くて手触りがいいだけです。けど、出かけるときには頭をぽんぽんたたくし、視界に入れば撫でるし、疲れてるときには抱えておけばもうそれだけで和むー。
なんだこれは。
可愛くて手触りがいいだけなんだけど。可愛けりゃいいのか可愛けりゃ。……前述の彼女にしたって可愛いですしね、しょせん面食いですから可愛くなければ興味もわかないか?(彼女の場合、周囲にまったく美少女扱いされないので、「美少女」という記号は持っていないが。……記号は重要っすよ記号は。私の基本は小説読みですが、具体的に顔の描写をされても具体的に想像などしない、反応するのは記号の描写なんですよー)
やはり外見なのか?
しかし、さらに考えてみると、私は自分のことをクマの保護者のように思っているらしく、つまり相手に独立した人格をみとめていなくても関係はつくっちゃっている、ようなのでした。
なんだそれはー。
クマのぬいぐるみといえば、甲田学人の「繕異奇譚」(『夜魔』収録)という話がありまして、えーっと、以下ネタバレ。ぬいぐるみは子どもの悪夢を吸い取ってくれるのだけれど、それはぬいぐるみのなかに悪いモノがたまっていくということで、破れたところをちゃんと繕っておかないと、悪いモノが出てきてしまうよー、という話。で、大人が持ってても悪いモノがたまるのかな、うちのクマのなかにも悪いモノがたまっていくのかな、と想像して、それはたまっていくほうがいいなあ、とか思ったのでした。それってもうすでに、うちのクマのひと(ひとじゃない)に何かをみてるってことで。
けど、それっていったいなんなんだ?