愚痴と相談

愚痴を聞かされるのは得意だけど、愚痴を言ったり相談したり相談されたりは苦手。

「いつもいろいろ聞かされて……だいじょうぶ?」
「いや私は聞いてるだけなんで」

……そこまできっぱり「他人事だから!」と表明しなくてもいいだろう、と、言った直後に思った。
しかし、まあ、何を聞かされてもほぼ完璧に聞き流して忘れるので、ロバ穴には最適だと自分でも思う。あ、でも、それほど同意はしないかな、どっちかというと笑い飛ばすので、……どうなんだ……。ただ、ひとりだけ、「おまえは言うな!」って人がいますけど。内容じゃなくて人の問題で。許容量いっぱいいっぱい、表面張力で盛り上がったコップの水。
が、相談、となると……私はほんとうにてきとーなことを言うので。恋愛の話なんか聞かされりゃ、「告白すれば」とかあっさり言って、後日電話がかかってきて「告った、ふられたー」ぎゃ!!みたいな。
愚痴を言うほうは苦手、なんだけど……

愚痴をこぼす人ならわたしはたいして気にしません。そういう人は人間味のあるよきキリスト教徒で、まあ、少々世話が焼けるというだけのことですからな。しかし自分は決して愚痴をこぼさないということを愚痴の種にしている人間、これは悪魔です。正真正銘の悪魔です。

いや、うー、愚痴らないようにしている、のではないので、悪魔じゃありませんよ……。苦手なだけ。
愚痴はともかく、相談はきちんとできないと、よろしくないよなあ、とは、思う……けど。きちんと相談ができる人間になりたいか、というと、そうじゃないんだな、ひとりでできるようになりたいんだよな、でも不可能なので、方向性が間違っている。と、判断はできているけれども。