トイレの中の人

会社のトイレ、誰も何もしてなくても水が流れるのですが、まあ、それを、怪談のように話されても、ふつーに、「そりゃ、トイレが壊れてるんじゃ……」とか発言してしまうわけであり、いや、そこは、空気を読めよ?という話なんですが。
しかしトイレにはよく幽霊がいるらしいですが、この幽霊に対するつっこみで、こういうのが。
「幽霊がトイレになんの用があるの?」
……。うん、たしかに、幽霊にはトイレで用を足す用はない……(へんな表現だな?)。
ま、幽霊の都合じゃなくて生きている人間の都合で、どうしてもひとりになるから妄想爆発なんだろうけど。女子トイレのほうが話が多いのも同じ理由だろう。というか、わざわざ男子トイレを指定した怪談って、聞いたことない。
といっても、女子トイレの怪談も、おぼえてはいないんだよなあ、小学校のトイレには花子さんがいたはずなんですが、どういう花子さんなんだか、おぼえがないのです。もともと聞いていなかったのかも。

「そもそも、『怪談』と『七不思議』って違うの?」

「この場合は分けて考えるべきだと思うな、俺は。『怪談』は文字どおり『物語』だが、『七不思議』は『現象』だ。そこが違う。実際にそういう現象が起こるかどうかはどうでもいい。物語からある程度ディテールが失われ、引き換えに多様な発展を繰り返す。『七不思議』ってのは、たぶんそうやって生まれるんだ」

ちなみに、↑この続きで、『カシマレイコ』がトイレの怪談だって話をしているのですが、私が聞いた話では『カシマレイコ』はトイレじゃなかった気がする、けど、内容はおぼえてない、が、遠足かなんかのバスの中で聞いたのだ、というおぼえはある。聞かされて嫌だったのであろう、けど、内容はばっちり忘れているのだから、図太いのか。
『怪談』の幽霊はターゲットをしぼって襲ってくるけど、『七不思議』の現象は対象を選ばない。近頃の幽霊は無差別に祟る……というなら、怪談が七不思議化しているのかも。貞子さんはすでに七不思議?