「誰にも話せない秘密を、そこにいる店員に話してください」

なぞなぞ認証では「私の祖母の名前を漢字4文字で」など、その質問の答えを知っている人にならはてなのアカウントがなくても閲覧を許可することができるようになりました。これによって、ご家族やご親戚、会社の同僚などのプライベートな情報を知っている相手なら誰でも、自分のプライベートな日記を閲覧してもらうことができるようになっています。

ゆるーい鍵なので、見られてもいいものをあえて隠せ的な使い方を推奨、ってことかな、と思ったけど。少なくとも私なら、この鍵だけをかけて、プライベートなものを守ろうとはしないな、と。質問にもよるんだろうけど、そうしたら、自分にしかわからない質問にするだろう。……それはわざわざ錠を設定する意味がない……。
けど、たとえば、この日記を継続して読んでいる人にはわかる質問って、できないだろうか? 検索しても出てこない答え。……無理だよなあ、書いてないことはわからないし、書いてあることは検索できる。


ところで。ちょうどぶたぶたさんを読んだところだったんですけど。矢崎存美ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)』。山崎ぶたぶたさんというのは、可愛くて頼りになるぬいぐるみのおじさんで、このぶたぶたさんが店員をつとめる謎の会員制喫茶店の「鍵」が、

「誰にも話せない秘密を、そこにいる店員に話してください」

なのです。
こんな条件でもやってくるような変人だけが、入ることができて、ぶたぶたさんのアップルパイ(すんごいおいしそう)を食べられるのです。秘密は秘密で購うものおがきちかLandreaall 7 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス))……というわけです。べつに話さなくてもいいし、嘘をついたっていい……、とも、言われるのですけど、実際、ぶたぶたさんに会っちゃうと、話したくなる人が多そうだ……。王様の床屋ですか。
まあ、「誰にも知られてはならない秘密」は、誰にも話さない、かたちにしない、とは心得てますけど。
ひとの秘密もあんまり知りたくない。いや、秘密っていうか……はっきりと、これは内緒だ、と宣告してくれればいいんだけど(たんに誰にも喋らなければいい)、秘密なのか、けっこうみんな知ってることなのか、むしろそれとなく伝わってほしいことなのか、わからないようなことって、扱いに困る。いや、まあ、そういうことも、話さないけどさ……。