どようびの日記





というわけで、立ち上がれなくなるソファを持つ石川県立美術館であった。
徳田八十吉三代展が目当てでした(ほんとうは「徳」の字は一本線が多いんだけど、出ない……)。前に書いた壺↓

が、三代徳田八十吉の作だと記憶していたので、興味があって。
しかし初代・二代と三代とではぜんぜん作風が違う。初代・二代はいわゆるところの九谷焼で、やきものに絵を描いているんだけど、三代は模様を描いています。伝統工芸というより現代美術な感じ。色がきれい。私が描いた絵よりもずっと、ぱきっとした、というか、きらっとした藍色なんですよ(←わからん)。そしてでかい。古九谷の大皿だって、こんなでかい皿をいったいどうしていたのだ的にでかいのに、それよりもっとでかい。花器も、いったいどんな花を生ければ器に負けないのかぜんぜん想像できないってほどでかい。うーむ、まったく実用じゃない……実用じゃないんだろうけど……しかし花器と名づけられているからには花を生けてみようぜ、って思っちゃうじゃないですか……。このスケールの狂いが「現代美術っぽさ」を醸しているのかもしれない。と、思ったけど、上に書いたように、古九谷の時代、三百年以上前からでかかった、ようだ。それとも殿様だったらこの皿を料理で埋めつくせたのかなー。こう、料理を山盛りにして自慢する殿様の図、が、浮かんだけど、あんまり派手なことをやったら幕府に目ぇつけられたはずなので……どういうたのしみ方をしていたのやら。加賀の工芸の隆盛は、殿様が奨励したものなので、殿様がいちばんの顧客だったんだろう、って思ってたけど、べつにそうでもないのかな。なんか話が脱線していってるな?
三代とはまた違うけど、初代も二代もそれぞれに派手ではあるな。というか九谷って派手だな。異国風に感じてしまうのは、私の「和風」の認識が狭いんだろうな……。