不意打ち

往復ハガキが返ってきて、一瞬じぶんの字だってわからなくて、びくっとした。手書きの宛て名って、なんかこわい……。という感覚はなんなのか。知らないだれかが、私の名前を書く、というのが……。大勢の中のひとりに埋没してない感じが、なんか……。
ところで、じぶんの字だとわからなかった一瞬、その字をうまいと思ったのか下手だと思ったのか、おぼえていないのが惜しい。先入観なしに、不意打ちで、じぶんの創作物(たかが字だけど!)を鑑賞できるチャンスなどめったにないというのに。