知らない天井

気を失った主人公が目覚めてここはどこ状態におちいった場合、登場するのが「知らない天井」「見慣れぬ天井」です。
しかし、目覚めて真っ先に視界に映るのって、天井か? という疑問がわきおこったので、ここのところ、注意していた……注意するつもりでいたのですが、まあ目覚めて真っ先なので、寝ぼけていて、わからん。わからんが、天井よりも毛布だよなあ、って気がする。冬だから。じゃあ夏、顔までお布団さんをかぶっていない時季はどうなのか?
少なくとも、歴代寝室天井のうち、おぼえているのは、現在をのぞけば、十代後半時代の和室だけのような。むしろなぜそれだけおぼえているのか。
目が覚めたときの状況把握で重要なのは、ふつう、「ここはどこ」「私はだれ」じゃなく、「いまは何時」「今日は休日か」ですけど。休日か、というのは、もう最近はめっきり頭に浮かばなくなりましたが! 意識して見るところは、窓か、携帯電話(←もはや「時計を見る」以外に使われていない)。窓は、天気の確認もある(すりガラスなのでよく見えないが)。

そもそも、気を失って起きたときにどこにいるかわからない、という経験をする人はどれだけいるのか。物語ではよくあるけど、とてもよくあるけど! とりあえず私はない。場面転換にべんりに使われすぎなのではないか。人はそうそう意識を失わない。……まあ、人はそうそう頭を殴られたり首を絞められたり薬を盛られたりしないからな!
ちなみに私、小学生のころは、何度か、貧血で、ぶっ倒れたことがございます。でも、倒れる瞬間は意識がないんだけど(意識がないから倒れるんだけど(「痛くないの?」って訊かれるいきおいで倒れるらしいんだけど意識がないから記憶がない))、倒れた直後にはもう意識は回復しているの、でも、自力で立つも座るも移動するもできないのには変わらないし恥ずかしいから寝たふりしてたんだ……。

(実際はあおむけ派)