キャベツ

前に、キャベツと国王を並列させた文を引用しましたが。
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アガサ・クリスティー『複数の時計』(ISBN:9784151300295)でポアロさんが『鏡の国のアリス』を暗唱してまして。

さあ、時は来たぞ、とセイウチは言った、
いろんなことを話しあう時が、
靴のこと、船のこと、封蝋のこと、
それからキャベツと王様のことも。
海がなぜ沸きかえっているか、
豚には翼があるのかないのかということも。

『アリス』を暗唱できるって、イギリス人の一般教養なのかしら、とちょっと思ったけど、ポアロさん、ベルギー人。

スティーブン・ピンカー『人間の本性を考える(下) 心は「空白の石版」か』(ISBN:9784140910122)では、エミリー・ディッキンソン「脳は空よりも広い」という詩について、こう語っている。

不可解な最後の連は、神と脳がキャベツのように重さを量られるという衝撃的なイメージもあって、この詩が発表されたときから読者をとまどわせてきた。

神様!
スティーブン・ピンカーはカナダ生まれ。
キャベツって……キャベツっていったいなんなのかしら……。

ヨーロッパ原産?
英語で「キャベツと王様」って言い回しがあるのね。しかしそれにしてもなぜキャベツ。