テレビの中の人の見方

テレビ見る見ないの話題が流行っているらしい。
私はうちではまったく見ません。職場でついていることがあるので耳に入ることはあります。でもたいていは聞き流してます。聞き流そうとして聞き流しているわけではなく、流れてしまうのですが(ただ、ワイドショーは「うるさい」ときがある)。
小さい頃は見てました、一日三時間、四時間と。十代後半からだんだん見なくなって、どうしてかといったら、本を読むようになったからでした。逆に、小さい頃は本をほとんど読んでいない。つまり、娯楽のメディアが変わっただけ。
うちでテレビを見たのは「鋼の錬金術師」の最終回が最後です(えらい具体的だな)。「鋼」も半分ぐらいしか見れてない。時刻に合わせてスイッチを入れる、という動作ができないんですよ。
NHKの受信料はいまだに払ってます。えらい(違)。


時事ネタにはてんで疎いですよ。テレビに代わってネットでニュースを見てるわけでもないから。いまオリンピックをやっているらしいことは知ってますけど、どこの国でやってるのか知らない。いや、これでもまだましなほうで、四年前は、オリンピックをやっているということすらしばらく知らなかったし、どこでやってたのかもいまだに知らない。ひとり鎖国状態。絶望先生ですか。
「そーゆー人」だっていうのはわりと周囲に認知されてるので、私自身は楽ですよ。みんな親切だ。


職場でときどきドラマとか見ると、おもしろいなー、と思うことがあります。内容じゃなくて。「ああ、『演技』だなー」って感じが。
……いやまあそりゃあ、演技は演技でしょうけど。でも、たいていの人は、わざわざ「演技」だなんて感じないですよね。……そうですね、NHKのドラマ(特に朝のやつ)は「NHKのドラマだなー」って感じがしませんか。民放と「演技」が違う。昼メロもそう、大袈裟っていうか、わざとらしい。見慣れてないと、作品世界にすっと入っていけない。そういうのに比べると、ふつうのテレビドラマはずっとリアルで、敷居が低い……かと思えば、私にとってはそうではないんです。「演技だー」って感じる。昔はそんな感じはしなかったのですけど、どうも「見方」を忘れたらしい。テレビドラマなんて、リアルな人がリアルな舞台で演じてて、見立てだとかがあるわけでもないのに、「そのまんま」のようにも思えるのに、それでもやっぱり「見方」を学習してないと楽しめないものらしい、と……それがおもしろい、と思うのでした。
昼メロのわざとらしさのほうが、いっそわざとらしすぎてわかりやすいというか、「まさに様式美」な感じがしないでもない。っていうか年なんでしょうか私。