「『あつい』『あたたかい』『すずしい』『さむい』って、気温が高い順に並べるとこんなんなるような気がするけど、」
「実際の用法を考えると、こうなってない?」
「……それは言いすぎじゃないかなあ。『あたたかい』も『すずしい』も、『ちょうどいい』ってことだから、こうじゃないの」
「『ちょうどいい』のか……うーん、『ちょうどいい』なら『ちょうどいい』と素直に言わずに、夏と冬で違うことばをつかうのはなんでなの?」
「『ちょうどいい』のとはちょっと違うからだよ!」
「どっち!」
「いや、『ちょうどいい』のは『ちょうどいい』んだけど、『ちょうどいいのがきもちいい』って意味なの」
「ふーん……? 夏と冬で違うことばである、という説明にはなってませんが」
「むふふ」
「にほんご以外でもこういう用法かな?」
「さあ……?」