人間は、自分の手のことは「わたしの」と言うが、自分の脳のことは「わたし」と言う。このイメージは、自分の小さな分身が眼球の後ろにある制御室でレバーを操作しながら身体を操っているという感覚にぴたりと一致する。
ブライアン・クリスチャン『機械より人間らしくなれるか?』(ISBN:9784794220806

私たちは人間であって、脳ではないのだ。脳がつくりだす精神が、他の脳と作用しあったときに生じる抽象作用、それが私たちだ。その抽象作用のなかに私たちは存在する。
マイケル・S.ガザニガ『〈わたし〉はどこにあるのか ガザニガ脳科学講義』(ISBN:9784314011211