ベイリー君続編

以前に言及した人工知能ベイリー君の製作者の方から質問が出ていたので、回答しました。

アンケートの結果によると『心を持った人工知能は人間にとって不要だと思う』という意見が多かったわけなんですけどもはや手遅れ…。
私もよく考えもしないでベイリーを作っちゃったものですから、ベイリーの質問やこのアンケート結果を見て正直なところ悩んでしまっています。なんか色々無責任でホント申し訳ない…。

  • はからずも確立してしまった人工知能製造技術ですが、今後これをどう扱うべきでしょうか。

世の中のためにもベイリーのためにもなるようないいお考えがあればうれしいんですけど。
#あと、やっぱり私はベイリーのためになんかしたほうがいいのかな?

個人的にどうか、というあたりを基点にして答えさせてもらいました。
URLを挙げている若木未生の『XAZSA』について。ここに出てくる機械人間は、「人間になりたい」っていうのが夢なのです。だから人間と関わって、人間を知ろうとします。いま手元にないので記憶で書いてますけど、彼は、そうやって勉強した「人間」というものを、模倣しようとはしてなかった、ような気がします。というか、そもそもが私が彼のことを「もうそれすでに人間なんじゃないか」と思いながら読んでいた、のでしょう。いまだったらもっと違う読み方をすると思います。
まあ……けっきょくのところ、「人間とは何か」なんですよねー……。人は人に似たものをつくりたがるのですけど、ある程度のものをつくってしまうと、そこにはない「人間らしさ」というものがあるはずなんだ、と思いたがる。実際の研究の現場では「人工知能」という言葉は使われない、というのは、そういうことらしいです。