「はい」
「はい、って……いきなりなに?」
「ブログ通信簿だって」
「ふーん……って、コピペかよ!」
「いや、よく見て、日付、今日だから」
「ああ、変化なし、ってことか……」
「そう、残念ながら、というか、やっぱり、というか、案の定、というか」
「ふーん、十歳認定のキーワードがまだ居座っているのか、それとも僕らが新たに喋っているうちにも十歳認定のキーワードが含まれているのか、それとも中の人の最初の仮説みたいに、年代を推定するためのキーワードが『ない』ために初期値が出てしまうのか」
「けどさあ、年齢積み重ね方式にしたとしても、年代推定キーワードがなかったときに初期値を出してしまう、ってのは、お粗末な設計じゃないの?」
「君だったらどうする?」
「ブログ書いてる人の平均年齢か、ボリュームゾーンの年齢あたりを出す」
「……ま、そうだろうね」
「まあ、実際の設計がどういうのかは、措いといて、昨日、君がわからんわからん言うから、僕もあらためて考えたんだけど」
「ああ、書いてあることしかわからない、っていう話?」
「そう、この『ブログ年齢』っていうのは、実際の中の人の年齢と、人間がブログを読んでだいたいこの年代の人が書いてるんだなって想像の年齢と、どっちが出てくるのが正しい?」
「……読んでの想像の年齢、って……そんなの、読み手次第でだいぶ変わるんじゃないの?」
「だいぶってことはないんじゃないの?」
「でも、違うことは違うでしょ?」
「違ってても、たくさんの人が読めば、だいたいこのあたり〜って集中する年代が出るよ」
「それは、実年齢ともほぼ一致するもんじゃないの……って、演技とか、嘘とか、そういう場合?」
「近い、けど……意識して演技してるんじゃなくても」
「あー、精神年齢が実年齢と一致してないとか?」
「あ、遠ざかった」
「……精神年齢、ってもの自体がうさんくさい?」
「さらに遠ざかった」
「……」
「……」
「……なんなんだよ!」
「うーん、すべてを書いてるわけじゃないし、書けるわけでもない、ってことじゃないかなあ」
「えっ、そういう話だったっけ」
「……違うかも」
「……」
「……ごめん、またわかんなくなった……」
「なんか寝ぼけてるなあ」
「また明日か明後日にしようよ」
「ふーん、いいけど、もうちょっとわかる話にして」
「ところでこの会話で年齢が上がると思う?」
「これまでの流れでいったら変わらないね、でも年齢が下がる心配はしてないの?」
「他の人の結果を見て回った限りでは、十歳が最年少っぽいんだよ」
「あー、それでなおさら初期値疑惑が?」