フランスのイメージ

今日はおやすみだったのでやすんだ。……。筋肉疲労が蓄積していたため、動こうにも動けなかった……。
実用性のない眺めるだけの本、ということで『パリのオフィススタイル―パリのクリエイティブの第一線で働くプロフェッショナルのワークスペース』を借りてきたのですが。

「美しいだけでなく収納スペースも効率よく作られていて、一切無駄なものを周囲に置かずにすむの。無駄なものを省くというのは、ジー・スターのブランドテーマと一緒ね。それにこの広い空間に社員は20人しかいないから、無駄な雑音もなく、すごく仕事に集中できるわ」

「とにかく雰囲気がいいわ! このオフィスが嫌いなんて言う人はいないと思う。天井も高いし、広いし、ディレクターたちが使うふた部屋以外はすべてがオープンスペースなのよ。オープンスペースは、他人の会話が聞こえるから嫌がる人もいるけれど、私はこういった雑音も好き。特に私の仕事はこもってするタイプのものではないし、同僚が階段を行き来するついでに話しかけてくれるのもいい刺激になるの。それから、冬になるとロフト内のランプをすべて点けるんだけど、そうするとそれはそれは幻想的で美しい空間に変わるわ。夏は、テラスでのランチやバーベキューが最高ね!」

けど、読んでて、なんかへんだなー、へんだなー、と思ってたんだけど、途中で気づいた。この喋り方だよ! 正確には訳文ですが。この日本語は、フィクションの女の人の喋り方なので、フィクションだと思って読んでいればよかったのだった。
現実の女の人の喋り方は、そのまま書きおこすと(一人称以外)わりと男っぽいと感じるほどだと思うけど、この感じ方はむしろフィクションのほうに侵されているんだと思う。読んだときに女らしいと感じる会話文、というのが、フィクションのほうで規定されているんだけど、男女の別や個性をつけるためにわかりやすく「女らしく」描くから、ずれる。
……語尾に「わ」がつくような女の人もどこかに実在するんだろうけど、縁がない……。


個人的には、フランスといえばゴシック建築で、一度、実際に見てみたい。やたらでかいというので。
そのでかさを想像するに、なんとなく暴力的なものを感じる。ふらんすこわい。
一方で、優雅でお洒落なイメージもありますが、それはそれでこわい。

パリは花の都ではない。パリは市街戦の都である。それはまたバリケード戦の都、耐久戦の都であり、斬首と暴動と革命の都なのだ。敷石は御婦人方のおみ足を泥と汚物から守るためにあるのではなく、投石のためにある。広場は市民のそぞろ歩きのためにあるのではない。それは断頭台をすえるためにあるのだ。そして一台の馬車も通れない狭くるしい裏路地は、無邪気な子供たちがかくれんぼをするためにではなく、バリケードを築くためにある。敵の侵入を阻止せよ。そして、しかるのちに粉砕せよ!

しかし、パリはゲリラ戦には向かないらしい。路地が広場から放射状にのびているのは、少ない人数で路地の奥まで見通して監視できるようにするためだという。中央集権型の都市計画のしろもの。