パンダ

中国人はいまも最高の贈り物はつねに、贈る人だけが手に入れられる物であることを知っている。漢代には、それは絹と漆器だった。今日では、中国は友好的な関係を築きたいとき、やはりほかの誰にも真似のできないプレゼントを渡す。それはパンダ外交と呼ばれている。
ニール・マクレガー『100のモノが語る世界の歴史〈2〉帝国の興亡』(ISBN:9784480015525


シャンシャン誕生記念に描いたもの。
パンダ動画って、「ぬいぐるみが動いている」ようにしか見えないなって思っちゃうんだけど、口を開けると、あ、なまものなんだな、って感じになる。口は偉大。というか、ほんとうは目のほうが偉大なはずなんだけど、パンダ、眼球目立たないからな……。たれ目の印象が強いけど、違うからな……。

擬人化

これ〔人間が猫を擬人化すること〕は好都合なので、できればいつまでもそう思わせておきましょう。人間が間違った思いこみに取りつかれているかぎり、猫の秘密をかぎつけたり、猫の実体にせまったりする危険はありませんから。
ポール・ギャリコ『猫語の教科書』(ISBN:9784480034403

植物もヒトも感覚入力は受けとるが、その入力を喜怒哀楽の感情に翻訳するのはヒトだけだ。私たちは植物を見るとき、そこに私たちの感情を上乗せして眺める。だから、満開になった花はしおれている花より「幸せだ」と思い込む。
ダニエル・チャモヴィッツ『植物はそこまで知っている』(ISBN:9784309464381

地球外生物にもシャチにも、私たちがその中に人間的なものを見出そうとするかぎり、近づきになれないだろう。
フランク・シェッツィング『知られざる宇宙―海の中のタイムトラベル』(ISBN:9784272440368




うっかり素で地球外生物のふりをしてしまったので、次の日に訂正するの巻。


念押し。

5~6%の本性

「僕…… 眼を見ればその人の本性が5~6%判るんです」
「微妙な数字!! それ位なら多分俺も出来るわ!!」
赤坂アカかぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』3巻(ISBN:9784088905082


ふと思った

やりたいことややらなきゃならんことが積みあがってきてなにから手をつけていいやらわからん、と、なるときがわりとある(いま)のですが、スーパーで食べ物を買い過ぎてしまうとき、と、重なっているんじゃないかという仮説。買い過ぎた……。
選ぶ、ということができなくなる。
迷ったら買う、か、迷ったら買わない、か、極端になるんですが、食べ物の場合、食べなきゃ、という意識が強いので、買い過ぎる。
でも本も買い過ぎる気がする。なんでだ。
むしろ買わないものはなんだ。服?
でもたいていのものは、買うと、「やらなきゃならんこと」が増える。で、ますますなにから手をつけていいかわかんなくなる。
ずっとなにも買わないでいると、「買い物に行く」が「やらなきゃならんこと」に加わるけど。

新ジャンル

 羨ましい。大層羨ましい。
 彼氏そのものが羨ましいというより、彼氏の有無を偽る必要のない事実が羨ましいという、何かを見失いかけた羨望が私の胸を満たした。
雪乃下ナチ『家電彼氏』(ISBN:9784047344846

知識

「知識は 人と人をつなげてこそその価値を確かなものとする」
なるしまゆり『鉄壱智』5巻(ISBN:9784758053785

膨大に蓄積されてきた学問上の知識は、その実際的な用益によってのみ、有効性を検証されるのであり、たんに知識の量と体系上の完結性によってのみでは、その検証は達成されえない。しかも、たんに現実での利便だけではなく、経験的な試験によって、万人によって理解されることも必要である。
樺山紘一『歴史の歴史』(ISBN:9784805110348

知識は「集中したり統合されたりしたかたちではけっして存在せず、多数の個人がばらばらに持つ不完全でしばしば相矛盾する知識という、分散した断片としてのみ存在する」のだ。
マット・リドレー『繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史(上)』(ISBN:9784152091642