善悪と趣味

 現行の児童ポルノ法は漫画・イラストを規制対象にしていない。調査では58.9%が「規制の対象にすべき」とし、「どちらかといえば対象とすべき」との合計は86.5%だった。一方、「どちらかといえば対象とすべきでない」は6.6%、「対象とすべきでないは2.5%」にとどまった。「わからない」は4.5%だった。

まあ、アホかと。思ったんだけど(反射的に)、どこがどうアホかと説明しようとすると、めんどくさい……。考えてるうちに思考があさっての方向へとんでいってしまい、よけいにめんどくさい。

ラウドマイノリティなひとびと?
うむ、しかし、これは個別面接だけど、たとえ無記名筆記のアンケートでも、規制賛成のほうが多数になるんじゃないのかな、とか、思う。いや、だって、児童ポルノ(二次元でも三次元でも)要らないって人のほうが多いでしょう。不快に思う人も多い。私も要らない。から、規制されても困りはしない、が、じゃあ、まずくないのか、といったら、まずい。とは思うけど、賛成派の説得は、難しいな……。


妄想なら、べつに何を考えたってかまわない。
幼児を犯そうが、通り魔をしようが、銀行強盗をしようが、詐欺をはたらこうが、まったく、いっこうに、かまわない。
褒められたもんじゃないが。
けど、実行はいけないことです。
と、いう認識なのですが、けど、世の中には、考えるのもダメっていう人も、いるんだろう。それはそれでひとつの道ではあるだろうし、善い人ではあるんだろう。けど、私はダメだとは思わないし、思いたいとも思わない。

「悪魔を否むには二つのやりかたがあります。その違いは、ことによると現代宗教を二分する最大の溝なのかもしれません。一つのやりかたは、われわれからあまりに縁遠いものだからというので悪魔をいみきらうことです。いま一つは、われわれにあまりに身近なものなので悪魔を恐れしりぞけることです。その二つはどちらも徳行なのだが、相へだたること徳行と悪行のいかなるへだたりより甚だしい」

「高邁な理想と下劣極まりない妄想を共に抱けてはじめて人は人たりうる」

↑こんな、確信をもって、言えるわけではないんだけど。というか、こういう意味でも、「善い人」を目指してるわけではないんだけど、私は。けど、世で「悪いこと」とされていることはたいてい、私の趣味でもありません。
でもって、「悪いこと」を知らせないようにして、「悪いこと」を考えさせないようにすることによって、「悪いこと」を為させないようにしよう、という方策も、まったくもって趣味ではないのです。
「悪いこと」を知りながら、「悪いこと」を考えながら、それでも「悪いこと」を為さないことを自分で選択するからこそ、人は善くなれる、という考え方のほうが、趣味です(やっぱり自分では目指してないけど……)。

「あれもプレゼントだったんですよ、リソンさん。人の趣味はどうにもならないものですから」

「私の意見をいわせていただければ、趣味にも許容限度がありますよ」

……うん、双方、ごもっとも……。