35箱め

の、ダンボールに、本を詰めている……。

いや、てきとうに、ブックオフに送りつけてるから、こんな惨状にはなってません。箱の大きさもまちまちですし。
というか、適切な大きさのダンボールがもう、尽きそう……! うちはダンボールハウスなのに!(違) 適切じゃない大きさのダンボールならまだたくさんあるのに!
蔵書の7割方を処分する見込み。


私の、本を所有するということのはじまりは、たぶん、小学校の終わり頃です。まんがはほとんど雑誌で読んでたし、小説はあまり読んでなかったし、読むときも学校の図書室だったしで、「長期間自分で所有する」本、って、なじみがなかった。おこづかいも足りないし。でも、自分で持っていたい、っていう欲求自体、なかったんだと思う。
で、自分で持つ、ということをおぼえてから、実家を出るまでは、本を捨てるということは、いっさい、しなかった。考えもしなかったというか、まあ、持ち家なので。捨てられていなければ、いまもそのままになってるはず……?
実家を出るときには、ほとんど本を持ち出してません。選ぼうとすると収拾がつかなくなることはわかってたので。
本を処分した最初は、前のところからここに引っ越したときです。さすがに、「本のぜんぶが大切なもののわけじゃない」ことに、気づいたのか、なあ? 具体的に何をどう考えたのかはおぼえてません。
就職してからは、また、本は捨てないことにしよう、という方針にしたのですが……一方で、昔ほどには、本を大事にしなくなってきました。本というモノ自体に、執着がなくなった、のか……けれど、その執着を惜しむような気持ちもあって、それで、捨てることだけはしない、と決めていたのかもしれません。単純に、持ってれば安心、っていうのもありますけど。いつでも読める、っていう。でも、本が殖えすぎると、管理できなくなって、「いつでも読める」状態は維持できない。
……あと、持ってるだけで、わからなかったところもいつかわかるようになる、みたいな、思い込みが、あるんだと思う……。
今回、いろいろ整理してるのは、持ちものを減らしたい、気軽に引っ越しできるような状態にしておきたい、という……身軽になりたい、っていう気持ちが大きくて、でも、それで本を捨てるってのはどうよ、大切なものかもしれないのに、って、ためらいも、あるにはあって、うーん、でも、つまらなかったから、大事じゃないから、処分するんじゃないよ、って、納得したくて、考えたりとか、してる。捨てたからって、読んでるんだから、私の中から消えるわけじゃない。忘れても、なくなるわけじゃない。縁があったら、また会える。世の中には、ほんとうに、たくさんの本があるんだから、自分で持ってようってがんばらなくてもいいんじゃないの、って。
実際、所有し続けることがたいへん、になっちゃうほど、たくさんのおもしろい物語に出会えてることは、さいわいなことですよ。
しかし、なんつーか、人生を畳んでいる、ような心地もしてきて、ちょっと待て、私はそんな歳じゃないっすよ……。


ま、新古書店の是非については、措いといて、と。な。