猫かぶりたいのに

生まれてはじめて「職務経歴書」というものを書いた。
なかなかおもしろかった。
これで就職しようなどということを考えなければな!!(なんのために書いてるんだよ)
しかし、途中からめんどくさくなって、猫かぶりそこなった感が。あと語彙が貧弱でなける。


この間、陰謀論なコピペコメントが入ってて(検索よけのため、そのことばは出しません)、レスするとふたたびコピペコメントが来るらしいので、あえてしばらく待ってから削除したのですけど、あれ、……うーん、いちばん疑問なのは、自国民を害するようなことをなんでわざわざするんだよ、ということだったんだけど、そこに理由がついてしまえば、私も信じちゃうんだろうか、と考えると、そうやって動機を重視する考え方は、陰謀論を信じるのと似たような立ち位置にあるような気がしてくる。辻褄が合っていればわりとなんでも信じてしまうところが、あるな、私……。直接的な情報を集めて事実を検証しようとするよりも、ラクだからだろう、理屈をこねるだけなら頭の中だけでできる。

「騙されてる、操られてる、と考えることは甘美やからな。わが身の至らなさも『世界がアンフェアだからだ』と自己弁護できる人任せの社会は、責任も人に投げ返す。――アリス。お前は、誰かに嵌められてるような気がするか?」

 えらく漠然とした訊き方だ。

「どこかの誰かがうまいことやってるんやろう、と思うことはありますけど、操られてるとまでは思いません。僕なんかを操っても誰も得をしませんから」

 前を行く江神さんは、足を止めて振り向いた。暗くてよく見えなかったが、口許が綻んでいるみたいだ。

「ええ答えやな。そう、俺もお前も、誰かに操られるほど重要な人物ではないし、たいていの人間もそんなに誇らしい存在やない。人は、めったに人を操らん。ただ、利益や保身のため、あるいは大事なものを守るために嘘をついたり隠し事をするだけや」