やる気まんまん

「こっちにだって、やりたいことはあるよ」
「お前が? 何じゃ」
「よくわからんが……とにかく、やりたいことはあるような気がする」
山田風太郎『明治断頭台』(ISBN:9784041003428

↑2019年1月2日。
あれ、去年、そんなこと言ってたんだ……?
ちなみにこの『明治断頭台』は角川文庫の「山田風太郎ベストコレクション」の一冊なんですが、他の明治ものも読みたい熱を発して、けっきょくちくま文庫の「山田風太郎明治小説全集」(ISBN:9784480033406)に手を出した。これがめっぽうおもしろかったのですわ……。山田風太郎の明治ものは、「山田風太郎の明治もの」っていうジャンルなの……。ちくま文庫から出ていた気がする、とおぼえていた記憶力も謎。二十数年前、何冊か読んでて、あの本屋のあのへんの棚、という記憶があるんだけど、当時の経済力では一冊千円以上の文庫本なんて冒険だったはず、なにをきっかけに手を取ったのかも謎。
エドの舞踏会』(ISBN:9784480033482)(「首相官邸ができた経緯」が書いてあるけど、これって実話なのか? 伊藤博文!)、『明治波濤歌』(ISBN:9784480033499, ISBN:9784480033505)(上下巻の中編集。パリに行く薩摩男児)、『幻燈辻馬車』(ISBN:9784480033437, ISBN:9784480033444)(デリカシーに満ちた幽霊)がとくに好き。